Message

代表メッセージ

本人が大切にしている
思いを実現したくて

菅原健介

株式会社ぐるんとびー　代表取締役
NPO法人ぐるんとびー　理事長
有限会社ナースケアー代表取締役
全国介護事業者連盟神奈川県支部　理事
認定NPO法人こまちぷらす理事
理学療法士

出身　神奈川県鎌倉市

1992-98年　東海大学附属デンマーク校に留学

2011年東日本大震災被災地でNPO法人キャンナスの現地統括コーディネーターとして活動

2014年小規模多機能事業所「絆」の管理者として従事

2015年株式会社ぐるんとびー創業　小規模多機能事業所を開所

2020年 NPO法人ぐるんとびー設立

2024年能登半島地震被災地で災害支援チーム代表として福祉避難所を運営

人生の最期まで、人として当たり前にある願いを実現したい。

東日本大震災で見た光景が、今の私の原点です。津波で多くの物を失った町に入り、ボランティア団体「キャンナス」の統括コーディネーターとして活動する中で、『支援者である前に“ひとりの人として”できることをできる範囲でやる』という団体理念のもと、暮らしに寄り添おうと動き続けました。

でも、現実は厳しかった。制度には限界がある。本気で支えようとするとマニュアルでは足りない。正しさでは届かない。制度を超えた動きは時に反発や反感も生む。それでも、人を想う気持ちの大切さを教えてくれたのは、おばちゃんたちのおせっかいであり、名前のない“あたたかさ”でした。

私は確信しました。地域には「制度」と「おせっかい」両方が必要で、それが噛み合うとき、人は安心して育ち、暮らしを楽しみ、老いることができる。そんな景色を次世代に残したい。その一心で、ぐるんとびーを立ち上げました。

介護・看護の現場には違和感が山ほどありました。「施設に入れば安心」と、地域から切り離される暮らし。「家で最期まで生きたい」「やりたいことがある」という願いが制度の都合でかき消される日常。これでいいのか？と問い続ける中で、「ケア」とは“豊かな人と人のつながりの中にある”と感じました。

ぐるんとびーが目指すのは、共に生きる社会の「地域実装」です。介護だけじゃない。子どもも、障がいも、孤独も、すべてを包む「場」。人の「つながり」。制度のすき間にこぼれる声を拾い上げ、風通しのいい“余白”の中で、誰もがその人らしく生きられる社会。一人ひとりの「生きたい」を、仕組みと関係性の両方で支えたい。

だから、NPOと株式会社、二つの法人と住民としての自治会活動などを使い分けています。制度の中で「できること」と、制度外で「やるべきこと」を両輪で回す。それが、ぐるんとびー。その名前には、両輪を“ぐるぐる回す”ことや、“ぐるぐる悩むこと”など暮らしの中で試行錯誤しながら、それをむしろ楽しんで“びゅーん”と新しい価値を生み出すという想いを込めています。

人生の最期まで「ここで生きたい」と思える地域。そんな風景を本気で作ろうとしています。これは事業じゃない。運動です。そしてこれは、私一人、ぐるんとびーだけでは決して作れない、みんなで育てる未来です。それがあたり前な地域社会を一緒に目指せる仲間と出会えたら嬉しいです。

私たちぐるんとびーは、ご利用者さまの「こうしたい」という気持ちを何より大切にしています。

いま共に「どんな小さな願いでも、諦めずに一緒に実現の道を探しつづける」気持ちを持ち続け、働いてくれているスタッフの皆さん、一人ひとりの専門性と優しさが、この理想を現実にしています。本当に感謝してもしきれません。

これからぐるんとびーの仲間になることを考えてくださっている皆さん、私たちは技術や経験だけを求めているのではありません。「人として当たり前の願いを叶えたい」という思いを共有できる方と、一緒に歩んでいきたいのです。

地域を一つの大きな家族にするという私たちの夢は、決して一人では実現できません。ご利用者さま、地域の皆さま、スタッフ、そして新しく加わってくださる方々と手を取り合い、みんながそこそこ幸せに暮らせる社会を作っていきましょう。

代表　菅原

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